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美味しい静岡・いっぴんコラム

はばたけ!しずおか農芸品(8)うなぎの巻

万葉集の時代より食されている「うなぎ」。
日本のウナギ養殖の歴史はおよそ130年、静岡県の養鰻業は明治24年(1891年)、湖西市(旧浜名郡新居町)から始まりました。

前回は静岡うなぎ漁業協同組合の集出荷場にて、養殖ウナギの選別から出荷までをご紹介しました。安定した質と量を実現するために組合員の皆さんが手塩をかけて育成、出荷している静岡うなぎ。稚魚の数が激減していることを思えば、高級魚になっても仕方がないという感想を持ちました。

さて今回は静岡うなぎ漁業協同組合の焼津加工場にお邪魔して、製品に仕上がるまでを見せてもらいました。加工場では工程ごとに部屋があり、捌く部屋、串打ちの部屋、白焼き、蒸し、蒲焼き、パッキングと、流れ作業でウナギを加工しています。

まずはウナギを捌く工程です。組合の出荷場から届いたウナギは、加工場の立て場でさらに一昼夜シャワーの下で活締めした後、職人さんの手によって捌かれます。地域によって料理法が違うため、ウナギ包丁にはいくつか種類がありますが、こちらで使われる包丁は関東型。開き方も関東型のため、背開きで頭を落としてします。1尾のウナギにかかる時間はほんの数秒という手際よさ。ウナギの調理は「串打ち3年、割き8年、焼きは一生」と言われるそうですが、見事な技に、ほぉ~と見入ってしまいました。捌かれたウナギは、すぐさま隣の計量機に乗せられ、重さごとに仕分けて次の工程へ移ります。

隣の部屋では、ウナギに串を打ちます。大量に串を打つためには自動串打ち機を使いますが、最後は人の目で仕上がりをチェック。そしてさらに隣の焼き工程の部屋へ移されます。

この日は串を打たない「長焼き」を製造する日でした。初めはたれをつけずに白焼きにします。ベルトコンベアーに生のウナギを並べ、まずは皮から、遠赤外線バーナーで焼きます。ベルトコンベアーの上から、鎖で編まれた網に支えられて、焼いたウナギを天地返しします。およそ10分かけて焼きあげて、形の整った白焼きができあがります。

焼かれたウナギは、次に蒸しの工程に入ります。この工程により、余分な脂が落ちるとともに、ふっくらとした柔らかい食感のウナギになるのです。そしていよいよ、たれをつけて蒲焼きにします。ウナギはベルトに乗ったまま、焼き入れとたれつけを繰り返して焼き、最後に仕上げ用のたれで味を調えます。蒲焼きの味付けは出荷先によって味が違うため、焼き用のたれ、また仕上げ用のたれも種類を変えているそうです。気候やウナギの状態により、焼き加減や蒸し加減も熟練の経験により調整しているとのこと。おいしいものを作るのって手間がかかりますね。

焼きあがったウナギは隣の部屋で最終工程に移ります。この日は真空パックの作業でした。流れ作業で出てきた蒲焼きの重さをそろえて、パッキングしていきます。ここでも勘所が必要だと感じます。

静岡うなぎの商品は、焼津加工場の売店や、吉田の組合直売所で購入することができます。吉田の直売所ではウナギ弁当も人気で、厳選された国産ウナギの蒲焼き弁当は格別な味です。伝統の味を引き継いでいる静岡うなぎをぜひご賞味ください。

 

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