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美味しい静岡・いっぴんコラム

はばたけ!しずおか農芸品(4)温室メロンの巻

一株に一玉。温室メロンは、
世界に誇れるフルーツの芸術品。

芳醇な香りは、玄関に入ったとたん「メロン買った?!」とわかるほど。

きれいな編み目模様が、極上のおいしさの証。

 静岡県の温室メロンは、品種でいうと「アールスフェボリット」。1925年(大正14年)にイギリスから伝わっている。日本ではこの温室メロンの他に、ハウスメロン、露地メロン、ネット系メロン、ノーネット系メロン、さらに緑肉系、赤肉系、白肉系と分けられ、分類はとても複雑だ。

 こうした数あるメロンの中でも、堂々の王座にあるのが静岡県の温室メロン。もっとも甘く、高価な香水の原料になる麝香(ムスク)にちなんでマスクメロンと名付けられたほど、芳醇な香りを持つ。見事に丸く、美しい編み目のメロンを栽培する技は「芸術」といっても過言ではないくらい難しく、今、この品種アールスフェボリットが残っているのは世界でも静岡県だけという。

 店頭で一玉数千円から、名人が育てたクラスになると1万円を超えることもある温室メロン。この特別なメロンを育てるために、栽培農家ではさまざまな工夫を重ねて来た。たとえば、ガラス温室。ビニールハウスよりも太陽の光をよく通す。温度は、光合成がもっとも盛んに行われる28℃にコントロールされており、酷暑の夏にはクーラーで調整することもある。さらに、炭酸ガスを発生させて光合成をサポートする。隔離ベッド式で、地面から離して畝を整えることで土の水分をコントロールし、土質にはとことんこだわる。水やりは一株ごとの成長と気候に合わせて一日2~3回。味の証とされる編み目は、実が育つ過程で皮が成長に追いつかず自然にひび割れ、そのひび割れをふさごうとして盛り上がって出来たもの。ひび割れが均一にきれいに入っていることは、順調な成長の証拠、だから味に太鼓判!となる。90年近い栽培の歴史の中で培われてきた技術は、マニュアル化しきれないほど奥が深い。

 種を撒いてからおよそ100日で収穫する周年栽培も静岡県ならではの強み。春夏秋冬の品評会には自慢の逸品が並び、静岡温室マスクメロンアドバイザーたちも活躍している。高価だけれど、一度味わったら、他のメロンでは物足りない。

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