話題の広場

美味しい静岡・いっぴんコラム

品種戦国時代にかちどきをあげた「紅ほっぺ」。

可愛い顔をしているが、じゃじゃ馬みたいに飼いならすのは難しい。

でも、だからこそ面白い。

静岡県生まれの品種「紅ほっぺ」の人気がこのところ急上昇中である。名前の由来は、ご推察の通り「ほっぺが落ちるほど美味しい」から。「あきひめ」と「さのちか」を交配した品種で、2002年に登場した。甘味が濃くて見た目もきれい、果皮がしっかりしているのが特徴。とりわけ、実の中まで赤いのが魅力だ。

美しく実ったイチゴは何とも可愛らしいが、品種開発の世界はのどかとは言いがたく、昔も今も戦国時代。新しい品種が次々に生まれては市場を競い合う。どこの産地でも市場をリードできる新品種はないかと常に待ちわびている。2002年に誕生した紅ほっぺを(韮山地区が)いち早く導入したのも、そうした背景があってのこと。しかし、それまでのあきひめに比べて、紅ほっぺはイチゴ農家にとってなかなかの難物だった。

まず、花が一定回数ついてくれない。そして、一つ目に大きな実が出来すぎると二つ目から大きさがぐんと落ちてしまう。つねに80点以上の出来を期待できるあきひめよりも、余程デリケートな品種だった。だが、成功すれば確実に勝負できるイチゴだ。「難しくてもあきらめない、絶対にいいものを作ってみせる」と取り組んだ。花の数を制限してみる、ハウスの温度を高めにする、育苗時の肥料を切らさないようにする・・・。何回も何回も試してはがっくりと肩を落とす日々が続いたという。しかしその情熱は、紅ほっぺの見事な出来につながった。

開発から4年後の2006年、静岡県は「全国紅ほっぺいちごサミット」を開催し、新たなホープとして紅ほっぺを大々的にアピールした。もともとイチゴ王国として名を馳せていた静岡県。歴史をたどれば、中部地区では明治の中頃、東部地区でも昭和初期には栽培をスタートし、輝かしい実績をあげてきた。そして今や、紅ほっぺは市場では福岡の「あまおう」に負けない勢い。静岡県内のイチゴ生産者の約8割が紅ほっぺを栽培している。

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